このブログはTRPGでの出来事なんぞを、書こうとしてる ブログですよ。
冬吹雪。
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まこっちゃんの家のじじょー。
2007-11-23-Fri  CATEGORY: SS
適当に書き殴った産物。

おらおらおら。


マコトが全然出ないむしろ家の人達中心のSS。

びみょーに長いかもしれん。



 フソウのとある場所、そこには一つの屋敷があった。
 その屋敷には道場が在り、その道場からは稽古の音が聞こえていた。
 道場には人影が二つ、一人はまだ幼さが残るが顔立ちはしっかりしたの少年と、もう一人はまだ幼さを残した少年だった。
「誠。竹刀を力任せに振っても、俺には当たらないよ」
 弟からの攻撃をしないで受け止めつつ、受け止めれる程度の攻撃を返す。
「くっ……。はぁ、はぁ。望兄さんが強すぎるんだよ……。」
 望は苦笑し、一度、動きを止め、修練用の竹刀を肩へと、とん、と置きまだ剣捌きもままなら無い弟に言った。
「誠が俺に剣を教えてくれって頼んで来たんだろう?」
「それはそうだけど……」
 誠はそう言って俯いて黙り込んでしまった。
 幼い頃から俺によく懐いてくれていた誠の面倒を見るのは父でも、母でもなく、俺の役目だった。
 父は普段は道場で声を張り上げ、姿を見せては厳しく道場で彼等をしごいていた。母は病弱でとても床から起き上がれる状態ではなかったし。
 長兄の暁はもう歳が14にもなる為、あまり屋敷には姿を見せず、もう一人の姉の鈴音は……俺も知らない。
 この家で居場所を見つけるには、強くなるしかない。それは、まだ幼い弟も少なからず感じているらしい。
 新丈流、それがこの道場の掲げる剣術であり、古来は妖魔の類を滅ぼす為だけに編み出された剣術。
 今となってはその様な強力な妖魔が現れる事などは無い為、今となってはその技を修めるのも新丈の家に生まれた者か、本の一握りの人間だけだ。
「……はぁ、分かったよ。今日はとことん付き合ってやるから、そんな顔するな、誠」
 自分に懐いてくれる可愛い弟の頭にぽふり、と手の置いて撫でてやる。
「でも、望兄さんの修行は良いの?」
 嬉しそうにしながらもおずおずと尋ねてくる誠に望は額に人差し指をとん、と置き。
「それは言わない約束だろ、誠。俺は修行って言うのはそんなに好きじゃないんだ」 
 肩をすくめつつ望はまた竹刀を構えた。
「ほら、休憩は終りだ。誠、構えろ」
「うん、でも、望兄さん。そろそろお昼の時間だよ?」
 そう言われて外を見てみると、もう太陽はずいぶんと高く上がっていた。
 それと同時に、望の腹から情けない音が響いてしまった。
 そして、一つの妙な殺気を感じる。それは覚えのある殺気だ。
「……あー、誠。握り飯でも台所に行って頼んできてもらえないかな」
「うん、分かった。僕と望兄様の分だけで良いよね?」
 その言葉に望は何処か驚いたように誠を見ながら言葉を発した。
「……誠、お前、気づいたのか……?」
「えっと、何のこと?」
「いや……ならそれで良い。早く行って来てくれよ、もう、お腹がペコペコでさ」
 そう言って誠を急かしてやる。此処に誠は居るべきではない。
 望はこの殺気をよく知っている。故に、誠を遠ざけようとする。
「うん、じゃあ急いで行って来るね」
 ぱたぱたと、竹刀を持ったまま台所の方へと駆けて行く誠を見て望は、急がなくて良いんだけどなぁ、と呟きつつも。
 来訪者の方を向き、竹刀を構えた。
「自分の家で殺気を放つなんて、趣味が悪いですよ、暁兄さん」
「なに、お前の剣の腕が訛っていないかどうか確かめただけだ。まだ、誠の相手をしてやっているのか」
 何処か、皮肉の混じった言葉を吐き出しつつも今まで庭の何処かにでも隠れていたのだろう兄はそう言って道場へと上って来た。
「相変らずですね、暁兄さん。誠は良く頑張ってますよ」
 竹刀を壁に掛け、久々に会う兄に言葉を返す。
「親父殿も、酷な事をする。分かって居ながら、誠に剣を持たせようとするのだから」 
 何処か諦めた口調で暁は望に言った。その瞳には哀れみが浮かんでいるのが望にはすぐ分かった。
 誠は、新丈の技を修めるには、俊敏性と、体力が認められない。それは、誰もが分かっていた。
 しかし、父親は誠に剣を教えようとした。出来損ないの烙印を誠に押したのは自分の癖に、だ。
「誠がああやってまだ捻くれていないのは望、お前の御蔭だろう。俺は、誠に何もしてやれないからな」
「暁兄さん、誠、会いたがってましたよ。偶には剣の一つでも手解きしてやったらどうです」
 その言葉に暁は苦笑し。
「俺はあいつに嫌われているよ、望。この間廊下ですれ違ったら挨拶も程々に逃げられてしまった。それに、剣の腕では俺とお前、そう変わらないだろう」
 今度はその言葉に望が苦笑する。誠は暁が苦手なわけではない、ただ恥ずかしがっているのだろう。
 剣の腕については、修行の苦手な望と、それこそ毎日の様に剣を振り続けるような暁とでは、レベルが違う。
「才能はある。それがお前が望むとも望まないとも、宝の持ち腐れにするのは、誠に失礼だ、望」
「……やっぱり、誠は気づいているんでしょうかね」
 どこか暗い空気が道場を包む。この家に生まれなければ、誠は優秀な子供として父に誉められ、母に可愛がられもしただろう。
 だが、不幸なことに誠はこの新丈の家に産まれてしまった。
「……だろうな、頭も悪いほうではないだろう、誠は。それに、こういう事は子供の方が敏感だ」
「そうかも知れませんね……。そういえば、今日は何の用事ですか、暁兄さん。わざわざ殺気までけしかけて、誠に聞かれたくない話があったのでしょう」
 あぁ、そうだったな、と言わんばかりに暁は望を見据え、喋り始めた。
「15歳になったら、俺達は全員例外なく外へ修行に出なければ為らないのは、望。お前も知っているな」
 そんなのは当たり前だ、と怪訝そうに望は視線を暁へと送る。
「えぇ、勿論。暁兄さんも、もう直ぐで確か15歳に為りますね」 
新丈の家の子供は全員成人とされる15歳になると武者修行と称して、家をでて見聞を広めるのが通例に為っている。
 多くは大抵冒険者となるか、何処かの組織に入ったりとその人物によって様々ではあるが。
「あぁ、まだ後しばらく時間はあるが、俺の行先が決まったんでな」
「……暁兄さんは組織とかには向かない性格してると思いますけど」
 そう言われて暁は苦笑する。暁は兄弟の望にもよくわからない所がある。
 剣の腕は確かだ。あの父親が一目を置いているほどなのだから。
 しかし、腹の中に何を抱えているのかが分からない。そういった意味では父親より怖いという意味はある。
「まぁ、そう言うな、望。それに、今回がお前と会う最後になるかもしれない」
 暁は庭の方を見て、何処か懐かしむように目を細めていた。その表情を見て、暁は本気なのだと望は悟る。
「暁兄さんほどの人が、珍しいですね。一体、何処に行かれるって言うんです?」
 その言葉に暁は沈黙を保つ。それは、話す心算が無いという事だろう。
 数十秒の沈黙が道場を包む。何処かピリピリとした感覚が望に伝わってくる。
「──……望、抜け」
 そう言うと暁は道場の片隅に置かれてある真剣を手に取り、望へと投げつけた。
 望はその刀を手に取る。竹刀と違って重みのあるその刀は、稀に実戦形式で戦う時のみに使用する刃引きすらされていない刀だ。
「……どういう事ですか、暁兄さん」
 暁は口を開かない。手はすでに刀に手を当ていつでも抜刀出来る状態だ。
 しかし、それが本気なのだと理解した。とても身内にぶつけるとは思えない殺気を。
 本気で此方を殺そうとする意志が明確に伝わってきたのだから。
 汗が吹き出る。喉は一気に渇きを覚え始めてきた。それでも……。
「(殺される訳には行かない)」
 此方も暁と同じく抜刀の構えを取る。
 技量は暁の方が上だろう。だが、筋力等には此方の方が若干分がある。
 これまで幾度と無く暁と稽古をやって来たが、勝率は5分とは無い、はっきり言って、3分を切るだろう。
 刀を持つ手が震える。これが誰かと本気で切り合うと言う事なのだろうか。
 ──恐ろしい、そう思う反面、相手を殺さなければ此方が殺される。そう考えていた自分が居た。
 ギリッ……。刀を握る拳に自然と力が入る、その時だ。
「──暁、望。何をやっている」
「!? 父上……」
「……親父殿」 
 そこにはいつの間にか父親が立っていた。
 新丈 焔、暁、望、そして、誠の実父であり、新丈の家の最高権力者にして、最強の使い手。
 その身体は40歳近いと言う事を感じさせず、今だにその技は鋭さを失っては居ない。
「こんな昼間から道場で殺気を放つとは、何事だ、暁」
 構えを解き、暁は父親に焔に向き直った。何事も無かったとでも言うかのように振舞いながら暁は言った。
「いえ、少々手合わせをと思いまして……」
「……分かった、来い。暁、先方の使者が来られている。望、修練は怠るなよ」
何かを言いたそうに焔は顔を顰めたが直ぐに道場から出て行ってしまった。
「暁兄さん、説明してください、さっきのはどういう事です!」
 先ほどの空気が嘘のような光景に、ぼうっとしていた望はやっと口を開いた。 
 暁は焔に着いて行こうとしたが、一瞬足を止め、望に声をかけた。
「望、俺が居なくなったら今度はお前がこの家を守れ」
「待って、暁兄さん。それは一体どういう……!」
 そんな時、遠くからどたどたと足音が聞こえてきた。
 誠がこちらに戻ってきたのだろう。
「いつか、分かる時が来る。望、長兄の俺がこう言うのもなんだが、後は任せるぞ」
 そう言って、きびすを返し、暁は行ってしまった。
 兄の身体を掴もうとした右腕が上ったまま止まっていた。
 その時、兄の肩を掴んでいれば何かが変わったのだろうか。
 そして、数年後。暁は一部の者には修行中であると真実を隠したまま、行方不明となった。
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